なかなか上達しない人
同じチームにあまり上達しない人がいる。
彼は中高と卓球をやっていて、20年以上ぶりに再開しておよそ1年半になる。
しかし、1年半前と比べてあまり強くなったと感じられない。
ちなみに自分も再開してほぼ同じくらいの期間。最初は自分と彼はほぼ互角のレベルだったが、今はもう試合をして負けることはほぼなくなった。
なぜ彼は上達しないのだろう?と思ったので、その理由と思われることを書き留めておこうと思う。
①試合で負けた時、反省をしない
→それなりに意識して卓球に臨んでる人なら、反省点をノートなり、スマホなりにメモして練習に生かそうと思うと思うが、そういう姿勢が全くない。
②練習がいきあたりばったり
→①と関連するが、反省点がなければ練習もただ漫然と打つだけになってしまい、技術の向上はあまり見込めない。
③用具をコロコロ変える
→彼は、試合で負けた理由を用具のせいと考えて、ラバーを直ぐに違う銘柄のものに変えるのだが、上級者ならまだしも、初中級者は一つの用具を使いこなせるまで使うべきと思う。せめて1ヶ月くらい使って慣れるべきではないだろうか?
代表的な理由はこんなところか。
彼は昔からの友人でもあるので、たまに以上のようなことを指摘してアドバイスするのだが、困ったことにあまり人の言うことを聞こうとしないタイプ。試合で負けた時、「悔しい」とは言うのだけど、多分そこまでの悔しさではないんだろうな…。
彼が大会で華麗に勝利する姿を見たいのだけど、なかなか難しそうだなと思う次第だ。
ドンマイのタイミング
ドンマイ!
Don't mind!
和訳すれば「気にするな」。
この言葉の使い方について、深く真剣に考えたことのある人はどのくらいいるだろう?
今日、そんなことを激しく思ったのでこのブログに書いてみている。
こんなことがあった。
1台を使って3人で打っていた。
2対1で、分かりやすく言えばダブルス対シングルスのような感じだ。
自分はダブルス側で打っていたのだが、そのパートナーが、たまに「ドンマイ!」と発する人だった。
そのドンマイは何となく違和感を覚えるドンマイだった。何故違和感を覚えるのか、最初は明確には言語化できないというか、ちゃんと理解できないまま、何となく歯がゆい感じを抱きつつ打っていた。
ドンマイ!
時折発せられるドンマイ。違和感。ドンマイ。違和感。その連続。とは言え、貴重な練習時間を無駄にはしたくないので、特に気にすることはなく、打ち続ける。
何度目のドンマイだったか。突如、シングルスの方の人が言った。
「ドンマイじゃねーよ!」
すると、隣の台の人達も含めてみな笑いだした。自分も思わず吹き出した。ドンマイじゃねーよ。確かにその通りだ。よくぞ言ってくれた。よくぞ自分のみならず、みんなのもやもやを言語化してくれた。恐れることなく代弁してくれた。
要は、ドンマイのタイミングがおかしかったのだ。ドンマイを発する彼は、他人がミスをするたびにドンマイと発していたのだった。
特にミスを気にしてるわけではない人にドンマイというのはおかしい。例えば、ダブルスなどでパートナーがミスをして「ごめん」と言ったときに「ドンマイ」と声をかけるのは、相手の傷を癒やし、コミュニケーションの円滑化の作用を持っている、というのは分かる。なにしろ相手は自ら「ミスをしてしまった」と反省しているのだ。そこで使うドンマイこそ、正しいドンマイだろう。ドンマイが本来持つべき、優しい、温かいテクスチュアが感じられる。
しかし、ドンマイは使う場面を間違えると、鋭く襲いかかる刃にもなる。
ミスをした人にやたらめったらドンマイと言うのは、傷口に塩を塗ることと同じだ。
ミスというか、相手のボールが鋭くて、相手の方が上手(うわて)だったからミスをしてしまった、という場面は少なくない。
それはむしろミスではなく相手のナイスプレイだった、あのボールを返せなかったのは仕方がなかったのだ、何しろ相手のナイスプレイだったのだから…そのようなシチュエーションでドンマイと言われれば、確かに違和感を覚えるし、虫の居所によっては頭に来るだろう。
ドンマイじゃねーよ!
その心からの叫びを聞いたとき、優しいように見えた言葉が、実は人を殴りつけるような攻撃的な側面も持ち合わせているのだ、ということが分かった瞬間だった。
ちなみに、ドンマイと言った人とドンマイじゃねーよと言った人は、子供の頃からの友人同士なので、特にその後の遺恨はない。
伊藤美誠は何故バックに表ソフトを使い続けるのか
ヤフーニュースで下の記事が高評価を受けていて、自分も興味深く読んだ。
伊藤美誠と張本智和は、なぜ圧倒的に強いのか? 卓球ライターはこう見る(VICTORY) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180130-00010002-victory-spo
伊藤条太さんという卓球ライターさんが書いた記事で、分析が鋭い上に分かりやすい非常に完成度の高い記事だと思う。
張本君の強さの分析も素晴らしいが、バック表の自分としては、伊藤美誠の分析の方に特に注目した。
記事では伊藤美誠の次のような点に着目している。
伊藤美誠はバックハンドに表ソフトラバー、フォアハンドに裏ソフトラバーを付けていて、バックでは強い回転のドライブを放ち、フォアでは「みまパンチ」と呼ばれるミート系打法を得意としている。
卓球経験者なら言わずもがなだが、裏ソフトは回転がよくかかるラバーだが、粒粒のラバーである表ソフトは回転がそれほどかからない。
その点をもって、伊藤条太さんは伊藤美誠選手のスタイルを「逆位相」となっていると指摘。これが彼女のオリジナリティであり、強さの秘訣になっているとの趣旨のことを述べている。
確かにその通りだと自分も思う。では逆に、伊藤美誠がバックに裏ソフトを、フォアに表ソフトを使ったらどうなるだろうかと想像してみた。
バックドライブはより強い回転となってボールの威力が増すし、フォアは相手の回転の影響を受けづらくなって強回転ドライブに対する「みまパンチ」もより安定するのではないか?
素人的にはそう考えてしまうが、伊藤美誠があえて「逆位相」で戦っているのはもっと他にも理由がありそうだ。
特にバック表ソフトはレシーブの時に相手の回転の影響をあまり受けないで返せるという長所がある上、相手の横回転サーブなどは回転を残したまま返す技術が使える。回転を自分からかけるだけでなく、相手の回転を利用したプレーができるため、相手を翻弄することができる。このため繊細なボールタッチができる選手であればバック表は大きな武器となる。
おそらく伊藤美誠選手は、表ソフトのそうしたところに魅力を感じているのではないか?何もドライブだけなら、裏ソフトで構わないし、そっちの方が強力なドライブを放てるのだ。表ソフトは、裏ソフトほどでないにせよドライブも打てて、相手の回転を利用した幻惑するようなボールも出せる。弾く打法もやりやすい。
記事だと、表ソフトのレシーブのしやすさなどの特徴に触れつつも、結果的にはバックドライブの強さを強調するような内容になっているが、自分としては、表ソフトのあらゆる利点を駆使しているのが伊藤美誠なのではないか、と思いました。実際、バックでの得点はドライブだけでなく弾く打法でも多かった。
自分もそういうプレーを目指そうと思います。
ダブルスとシングルスの違い
近々ダブルスの大会があるので重点的に練習しているのですが、シングルスとは違う点として気づいたことがあったので忘れないように書いておきます。
ダブルスはつなぐのが大事!
シングルスは自分で決めに行くことが大事なので、チャンスを見つけて強打していくのが重要だが、ダブルスは相手の動きを見て、コースにつなぐだけで相手のミスを誘い、安定的に点を取ることができる。
チャンスはもちろん強打すべきだが、競った場面などで入るか分からないボールを無理に強打して失敗するよりも、コースにドライブでつないだ方が絶対に得点率は高いと思われる。
今日の練習で改めてそのことを再認識しました。
まあ卓球歴長い人には当たり前の感覚かもしれませんが、自分はまだまだ初級者なので…この感覚を忘れないようにしよう。